橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)
受傷機転:転倒などにより手をついた際に生じる骨折です.好発年齢は10歳前後の小児と60歳以上の女性です.小児では活動性が高く転倒・転落の機会が多いこと,手をついた際に支えられる筋力が未発達なこと,また,60歳以上の女性では骨粗鬆症による骨脆弱化を背景としています。
症状・部位
前腕には2本の骨があり,橈骨は親指側にあります。手首から1~3cm上の肘よりの部分に多く起こります。その周囲の腫れ、疼痛、ときにフォーク状の変形がみられます。
小児の場合には変形,腫れは強くないことがありますので注意して下さい。
東大沢整形外科内科での治療法および治療方針
- 徒手整復後固定: 固定期間は骨折の程度により異なりますが,4週間前後が標準的です。
骨折のタイプ,転位(整復後のズレ)の程度によっては手術療法の選択も考えられます.その際は,提携の病院へご紹介いたします. - 薬物療法: 消炎鎮痛効果の内服薬
- 物理療法: 固定除去後の温熱療法,電気療法.
- 理学療法
- 固定期間中:手関節以外の手指,肩・肘関節を大きく,頻繁に動かしていきます.関節拘縮(関節が硬くなること)や長期にわたる浮腫や痛みの予防に大変重要です。
- 固定除去後:
1)関節可動域訓練:手関節中心に拘縮を改善していきます。
2)徒手療法:頸椎・肋骨・肩・肘・手根部など関節の動きが悪くなっている部位への調整や硬くなっている筋肉へ刺激を加えていきます.拘縮の改善,除痛に効果的です。
3)筋力訓練:手関節筋力,握力の回復をはかります。
上腕骨近位端(頚部)骨折(じょうわんこつきんいたん・けいぶこっせつ)
症状
- 上腕骨近位端骨折の多くは、骨粗鬆症を伴う高齢者の転倒によって生じます。
- 脱臼骨折では腱板断裂を伴うことがあります。
部位
上腕骨の肩寄りの部位に生じる骨折で、その骨片(骨頭・大結節・小結節・外科頚)と転位の大きさにより分類され、保存的または手術的な治療方針が決定されますが、 年齢や活動性なども踏まえて判断します。
ある程度の変形治癒は許容され、機能的に問題とならないことも多くあります。
東大沢整形外科内科での治療法および治療方針
- 固定: 三角巾で腕を固定し、バンドで腕を体に固定します。
固定期間は骨折や痛みの程度によって異なりますが、平均で4週間固定します。 初診時より、1週ごとにレントゲン撮影し再転位がないか(骨がずれていないか)、仮骨が出てきているか(骨がついてきているか)確認します。 - 物理療法:温熱、電気刺激療法、鍼などによる消炎鎮痛
- 理学療法:受傷後2週目頃より、1日数回は固定をはずして振り子運動を行います。拘縮予防と骨折転位の修復に効果的です。自動運動は仮骨が出現してくる6週頃から開始します。あまり早期の運動療法は偽関節を作るため注意が必要です。自動介助運動から開始して、関節可動域の改善を図り、腱板訓練を追加していきます。
- 手術的治療が必要な場合には、提携の病院へご紹介致します。




