野球肘(やきゅうひじ)
野球肘は投球によって生じる肘の外傷・障害の総称です.ボール等を投げた時,徐々に痛みが強くなる場合と投げた瞬間に急に痛みが生じる場合があります.また,肘の曲げ伸ばしに制限がでてくることも特徴です。
肘の内側,外側,後方に発生します。
- 内側型:内側上顆障害,内上顆剥離骨折,内側側副靱帯損傷など
- 外側型:上腕骨小頭障害(離断性骨軟骨炎),関節遊離体(関節ねずみ)など
- 後方型:肘頭障害,肘頭疲労骨折など
投球動作(胸を張って肘をしならせる時)では肘の内側に強い牽引力が加わり,外側は関節が圧縮され骨どおしがぶつかります.成長期には骨・軟骨,成人期には筋・腱・靱帯の障害が多く特徴的です.特に成長期の骨・軟骨障害の場合には,それが修復されるまで投球を休止します.無理をすると将来後遺症を残し,満足のいくプレーができなくなります。
- 薬物療法:消炎鎮痛効果の外用薬(貼り、塗り薬)・内服薬
- 物理療法:電気治療・鍼などによる消炎鎮痛 。 超音波療法,微弱電流療法による治癒促進。
- 理学療法:肘まわりの筋力トレーニング,ストレッチング 肘に負担のかからない投球動作チェックなど
- 手術的治療が必要な場合には、提携の病院へご紹介致します。
肘内障(ちゅうないしょう)
肘を軽く曲げ、手の甲を上に向け腕を下げたまま動かさない。腕を使おうとしない。時に、手首の痛みも肘の痛みに伴い訴える事もあります。
肘の外側の痛みが多いようです。
小児(2~4才位)の肘は、骨が未完成であり、骨より靱帯の方が大きいので、腕を体の下にして寝返りうをうつ・腕を急に引っ張られた時に骨が抜け発生します。
しっかりとお話を聴きます。レントゲン撮影をして、骨折などの鑑別を行い、その後、整復します。
日常生活では小学生位になるまで再発しやすいので、腕を捻り過ぎないよう・引っぱらないように気をつけて頂く事を、ご指導いたします。
肘部菅症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん)
痛み、シビレ感、夜間痛、麻痺の進行により、手の筋肉がやせる、シビレ感が強くなる、手指の運動が下手になる。
肘の内側から薬指・小指にかけて発生します。
中高年の労働者に多発します。例えば、使いすぎ・加齢変化。または小児期の肘のケガ(骨折など)により成長過程で変形して発生する。これらにより、肘の内側を通る尺骨神経を圧迫してシビレが出現します。
- 薬物療法:注射や内服薬により、神経の循環を改善。
- 物理療法 :電気治療などにより、神経周囲の筋肉の緊張を改善。これらが効を奏しない時に手術療法となります。
*手術につきましては、患者様と相談の上、当院の連携病院へご紹介いたします。
テニス肘(上腕骨外上顆炎)
タオルを絞る、蛇口・ビンのふたを開ける、ポットなどを持ち上げようとした時に痛む。
- 外側型:外側上顆炎(バックハンド・テニス肘)ー 肘の外側、その周囲の痛み、圧痛。
- 内側型:内側上顆炎(フォアハンド・テニス肘)ー 肘の内側、その周囲の痛み、圧痛。
肘(外側・内側上顆)には、手首を曲げる・反らす・捻じる等の筋肉があり、これらを繰り返し使う(オーバーユースする)事で筋肉がついている部分で炎症が起こり痛くなります。
- 薬物療法 注射や外用薬(湿布薬や塗り薬)、内服薬(消炎鎮痛剤)。
- 物理療法 電気治療(微弱電流・低・ 中周波)・超音波・鍼治療などを行い消炎鎮痛を企図します。
- 装具療法 エルボーバンドによる筋緊張緩和を企図します。
日常生活では、自宅で(特に炎症・痛みが強いとき)アイシング・安静をご指導いたします。再発防止のためにも、ストレッチなどは継続する事をお勧めします。




