2023年11月7日(火)

膝の水は抜くとクセになるのか

巷で「膝にたまる水は抜くとクセになるから抜かないほうがいいよ」ということをよく耳にします。

これに対する答えは「No」です。抜いてクセになるのではなく、溜まってしまう要因が排除しきれないから再度水が溜まってしまうからだと思います。

 

膝にたまる水ってなに?

膝の水は真水とかではなく「関節液」という液体です。
関節液の役割は①動きをなめらからにする潤滑剤の役割 ②軟骨そしきに栄養を届ける役割

これだけ聞くと、「膝の水はすごくいいもの!」となってしまいがちですが、実は溜まりすぎには問題があります。

 

なぜ溜まるのか

関節液は皆様の膝に存在します。関節液の量を調整しているのは関節を包んでいる「滑膜」という組織です。古い関節液を回収したり、新しい関節液を作って分泌したりします。

しかし、何かしらのストレスが加わったりすると関節の中にある、軟骨や半月板などがすり減り、そのかけらが滑膜を刺激して、修復しようと多量に膝の水を出します。

何かしらのストレスがかかり続けると関節の中の組織の破壊が進むので、膝の水を出し続けてしまうとため溜まってしまいます。
なので、膝の水を「抜く」とクセになるのではなく、溜まってしまうような「使い方」を修正しないとクセになってしまうのではないかなと感じています。

 

 

ストレスなんてかけてない!

実際には膝関節の中身も加齢が進んでおり、日常的なわずかな動作で中身が壊れることは十分あります。
また、老化をする歳ではなくても、膝関節への体重の掛け方にクセがあったりするなどすると何かの拍子で関節の中身が壊れることがあります。

当クリニックでは、注射での治療と並行して理学療法士が歩き方や走り方、体重のかけ方をチェックして、動作の修正を一緒に行なってくれますので、繰り返し膝に水が溜まることを防いでようなリハビリを心げけています。

 

水が溜まり続ける不都合

関節の中に水が溜まり続けることで、関節の中の圧力が上がりますので、痛みが出やすいです。
また、私たちの膝関節は関節の圧力の変化で力を入れたり、抜いたりをしますので、常に圧力が高い状態ですとうまく力を入れることができなくなり、歩いていて急に膝が抜けてしまうこともあります。
そのような状態ですと、膝の中身をさらに壊してしまったり、転倒して新たな怪我を誘発してしまいます。

そのため、膝関節の水は抜いた方がいい場合が多いです!

抜かないケースもある

前にもお話しした通り、関節の水は関節の中身を治そうとして出していますので、患者様の状態を把握しながら抜かないこともあります。

 

最後に

膝の水は抜いてもクセにはなりませんが、中身を壊してしまう要因を解決しないとまた、溜まってしまいます。
しっかりと使い方を見直してみましょう!